FOCUS ON BRAVEKINGS

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【2025-26 #7】プレーオフ直前! 山田信也 × 髙野颯太 副キャプテン対談

(㊧髙野選手 ㊨山田選手)

 

 安定感のある戦いを続け、チーム記録となるリーグ24連勝を達成。レギュラーシーズン25勝1敗で、2年連続でレギュラーシーズン優勝に輝いたブレイヴキングス刈谷。7年ぶりの頂点を狙う「2025-26 リーグH プレーオフ」を前に、副キャプテンを務める髙野颯太選手、山田信也選手が熱く語った。

(取材・文/山田智子)

 

 

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―レギュラーシーズンは25勝1敗。2シーズン連続のレギュラーシーズン1位が確定しました

 

山田:今シーズンはこれまでで一番変化の大きいシーズンでした。前半戦は(髙野)颯太や(渡部)仁さん、外国人選手の怪我もあって、うまくいかない試合も多かったのですが、1試合1試合なんとかみんなで踏ん張って、勝利を重ねながら、ラース(・ウェルダーHC)が新しいことを色々と試してきました。

 

最も良くなったのはディフェンスです。昨シーズンからディフェンスのシステムを探ってきたのですが、中断期間中に取り組んだ5-1ディフェンス(※編注)が、試合を重ねるごとに良くなって。それが、24連勝という結果につながったと感じています。

 

(※1人がトップに浮き出し、残り5人で後ろを守るシステム)

 

―5-1ディフェンスは、髙野選手が復帰にあわせて取り組んだのですか

 

髙野:僕とアイク(富永聖也)がトップに入る形で、5分間くらい5-1ディフェンスに変えることはそれまでにもちょこちょことありましたが、1試合通して本格的に5-1ディフェンスを始めたのは今年になってからです。ラースが年明けに突然変えたので、年末にデンマークに一時帰国した時に何かあったのかなと(笑)。

 

山田:僕は、その時は代表合宿に参加していました。その間にチャレンジ・ゲームズ(今季開催したカップ戦)が行われていたんですけど、映像を見たら、「えっ? めちゃくちゃ変わってるやん!」って驚きましたね。代表合宿から帰ってきたら全く違うことをやっていたので、間違って別のチームに帰ってきたかと思いました。

 

―2年以上にわたって6-0ディフェンス(※編注)の質を高めてきて、いきなり5-1に変更するのは大変ではなかったですか

 

(※6人が横一線で守るシステム)

 

髙野:慣れるまでは少し戸惑いました。6-0はどっしり構えて守るので、選手があまり動かないのですが、5-1はボールに全員で寄って、かなり動くディフェンスで、全く感覚が違うので。

 

山田:最初はなかなかハマらなかったですね。練習でも結構やられたりしていたんですけど、試合を重ねるごとに完成度が高くなってきて、今は5-1ディフェンスの方が守れるなという感覚があります。

 

 

―5-1ディフェンスのどんな点がハマったのでしょうか

 

髙野:5-1は、トップディフェンダーが相手のバックプレーヤーのパスコースに入って、パスのスピードを落とさせたり、相手に走り込ませないようにして、相手にスムーズに攻撃させないようにすることが第一の狙いですが、そこがうまく機能していると感じています。

 

ただ、後ろは1人少なくなって、さらに全員でボールに寄るので、逆のサイドが空いてしまいます。それを運動量でカバーしなければならないので、めちゃくちゃ疲れるんです。今はだいたい15分くらいで全員が交代するのですが、僕たちは誰が出ても強度が落ちない。選手層が厚いという強みを生かせるシステムと言えるかもしれません。

 

山田:ロングシュートを打たれにくくなるのも5-1ディフェンスのメリットですね。真ん中からシュートを思い切り打つのって気持ちがいいじゃないですか。守る側からすると、それをさせたくない。

 

豊田合成ブルーファルコン名古屋とのリーグ戦1周目(9/13)は6-0ディフェンスで戦って、真ん中からシュートをバンバン打たれて、失点して負けました(29●39)。でも、2周目(2/21)で5-1ディフェンスに変えたら、真ん中からシュートを打たれることもなかったですし、相手もやりづらそうだと感じました(31○30)。まあ、プレーオフで対戦する時に、どちらのディフェンスで臨むかはわからないですけどね。

 

髙野:5-1ディフェンスで1試合通す試合があったり、途中で6-0に変えたり、ラースも両方の感覚をなくさないように配慮してくれている。練習でも両方を混ぜて、どちらもできるように準備しています。

 

 

 

―オフェンスではどのような変化がありましたか

 

山田:今シーズンは新しくトリム(・ジョンセン)とアンドレ(・ゴメス)が入ってきて、最初はなかなかコミュニケーションが取れていない部分がありました。僕たちは英語が話せないし、彼らも初めて日本に来て様子を見ていた部分もあったと思うんです。でも、トリムがめちゃくちゃ陽気な性格で、どんどんコミュニケーションを取ってくれて。ハーフタイムにも積極的に意見を言ってくれるので、少しずつお互いの考えを理解できてきて、後半戦はかなり噛み合ってきていると感じています。

 

―オフェンスの変化で言えば、髙野選手は昨シーズンまではディフェンスに専念という形でしたけど、今シーズンからはオフェンスにも加わっていますね

 

髙野:ラースから「ポストをやってみないか」と言われて、びっくりしました。やっぱりディフェンスもオフェンスも両方やるのはキツいですね。今まで、ディフェンスだけでだいぶ楽をしていたんだなと痛感しています。

 

しかも、今は5-1ディフェンスが主体で、ディフェンスだけでも昨シーズンよりもかなり動く。(ハーフ)30分フルに出るのは無理なので、出ている時間は全力でプレーして、あとは(山田)信也さんと田代(翔真)に託す。

 

山田:特に後半はしんどいので、時間を分け合っています。後半のスタートは颯太が出るんですけど、様子を見ながら、疲れてそうだなと感じたら、「田代、早めに準備しといた方がいいぞ」とか。

 

髙野:疲れてきたら、チラチラっとベンチの信也さんを見たり。

 

山田:真ん中の3人は疲れるポジションということもあって、ラースからも自分たちの判断で交代していいと、ある程度任せてもらっているので。疲れたらすぐに交代して、運動量を落とさないようにしています。

 

髙野:あと、今シーズンのオフェンスの変化でいうと、7人攻撃ですね。後半戦の初戦のジークスター東京戦、前半リードしている場面で、いきなり7人攻撃をして、それがすごくハマったんですよ。

 

山田:ラースは「一気に突き放すためにやった」と言ってましたね。それがうまくいって、オフェンスの「手札」が増えた手応えがありました。

 

 

―そういえば、昨シーズン終了後の座談会で、まさに「手札」の話をしていましたね。藤本純季さんが「停滞した時に流れを変えられる『カード』を1年かけて作っていかなければならない」とおっしゃっていました。まさに、今シーズンを通して、攻守の手札を増やしてきたことが、3年ぶりの豊田合成戦での勝利につながったということですね

 

山田:その通りだと思います。ここで1本だけ7人攻撃をしてみようとか、少しディフェンスを変えてみようとか、今シーズンは流れを変えるための手札がたくさん増えました。まだ試合ではやったことのない手札もいくつかあるんですよ。プレーオフでも必ず相手のリズムになる難しい時間帯があると思うので、そういう場面で準備してきた手札を使っていきたいです。

 

髙野:どの手札も、「これをやるよ」と言われて、パッとできる状況にはなっているので、ここからプレーオフまでにさらに細かい部分を詰めていきたいと思います。

 

―豊田合成戦、3年ぶりの勝利はどんな感覚でしたか

 

髙野:そうですね。しばらく勝っていなかったので、勝ち方を忘れていたのですが、今シーズンで一番いい試合をして、豊田合成に勝つことができて、なんかもう、感情が爆発してしまいました。会場も『優勝したんじゃないか』という雰囲気だったじゃないですか。本当に最高でした。

 

山田:あの試合は全員が活躍していたので、本当に優勝したみたいにうれしくて。勝った瞬間は、全員が訳のわからない動きをしていましたね。あの時の写真を見返すと、『何してんの?』って思うくらい(笑)。みんながいろんなところに向かってガッツポーズをして叫んでいたので。

 

―久しぶりに勝って、勝ち方を思い出しました?

 

髙野:「勝てるやん」みたいな感じでしたね。

 

山田:今までは毎回大事な試合で負け続けていたので、「やっぱ、強いなあ」という感じでしたけど、今回勝って自信になったというか、「勝てるやん」みたいな感じでした。ずっと応援してくださっている方の中には、泣いて喜んでくれている人もいました。会社の方からも何件かメールをいただきました。

 

でも、まだレギュラーシーズンで勝っただけなので、それをもう一度プレーオフで再現して、優勝したいです。

 

 

―過去のプレーオフで学んだ教訓はありますか

 

山田髙野:最後まで気を抜かない!!

 

山田:忘れもしない2022-23シーズンのプレーオフ。おそらく第1延長の残り1分半で3点リードした時に、全員が『勝った』と思ったと思うんですよ。勝負事は、『勝った』と思った瞬間に負ける。あの試合も土壇場で追いつかれて、第2延長、7mスローコンテストの末に負けてしまいました。

 

髙野:その教訓があったから、今年2月の豊田合成戦は最後まで全員が集中していて、勝ち切ることができました。

 

でも、最終戦(5/23)の福井永平寺ブルーサンダーとの試合は、3点リードされる場面もあって、全体的にあまりいい試合ではありませんでした。リーグ優勝が決まって、「でも、プレーオフに向けて、いろいろとチャレンジする試合にしよう」と話をして臨んだのですが、心のどこかに緩みがあったのかもしれません。

 

山田:結果的には勝ちましたし、もう一度プレーオフに向けて気持ちを引き締め直す、良い機会になったかなと思います。

 

―では、あらためてプレーオフへの意気込みを聞かせてください

 

髙野:いよいよだなと、今はすごくワクワクしています。でもいざ試合になったら、緊張して硬いプレーになったり、苦しい場面が出てきたりすると思うんですけど、そういう時こそチームとして全員で支え合って戦うことが一番大事になってくると思います。

 

リーグ戦で豊田合成に勝った時の喜びをもう一度味わいたいし、ファンの方や会社の方たちもたくさん応援に来てくれると思うので、今年こそは必ず勝って、皆さんに恩返しをしたいです。

 

山田:まずは初戦。対戦相手がどちら(レッドトルネード佐賀と大同フェニックス東海の勝者)になるかはわからないですが、1戦目の出来は必ず決勝に影響しますので、スタートから全力で戦いたいと思っています。

 

今年は、長年チームに貢献した高智海吏さんが引退されます。高智さんは僕が入団した時にはもう大ベテランだったんですけど、どんなキツいランニングトレーニングも先頭で走ってチームを引っ張ってくれて、苦しい時も「高智さんがやっているから、頑張ろう」みたいな雰囲気を作ってくれました。高智さんに有終の美を飾ってもらうためにも、自分のためにも、応援してくださる方たちのためにも、優勝したい。

 

皆さんにリーグ戦の時以上にめちゃくちゃ泣いてもらえるように頑張りたいと思いますし、僕たちも、「何してんの?」と言われるくらい、リーグ戦の時以上に意味のわからない動きをしたいです(笑)。

 

髙野:僕たちは優勝したことがないので、優勝したらどうなるか本当に想像できないです。

 

山田:僕が内定した前年に優勝しているんですよ。でも僕と颯太が入ってからはずっと2位で。

 

髙野:シルバーコレクターと呼ばれてきた悔しさを、今年こそ晴らしたい。

 

山田:一度勝てば、気持ちが楽になって、ここから長く連覇ができるんじゃないかと思います。僕は毎年泣いているんですけど、今年はうれし泣きで終わりたいです。

 

2026/06/09

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